顎関節症治療
顎関節症の症状について
顎関節症とは、下記の症状を総じて呼ばれています。
顎運動障害
- 口が開かない (開きにくい)
- 口が閉じない (閉じにくい)
- 咬み合わせに違和感がある
顎関節周囲の痛み
- 顎(アゴ)が痛い
- 顎(アゴ)の筋肉が痛い
- 耳が痛い
関節雑音
- クレピタス (ザラザラ、ミシミシという音がする)
- クリック (カクカク、ガクガクという音がする)
また、顎関節に違和感を訴える患者さんの多くは、睡眠時の噛みしめ、歯ぎしりが多く認められています。
顎関節症の治療について
日本顎関節学会では、下図のように可逆的治療を行い、必要に応じて不可逆的治療への移行する治療の進め方を推奨しています。
顎関節症は、多因性である場合が多く、また、それらの原因が複合して発現する場合が多いため、可逆的治療(元に戻る事が出来る)を第1選択肢としています。
※装置代は治療費に含まれていますので、追加費用が発生することはありません。
顎関節症 治療装置・機械について
超短波治療器
顎関節部の痛みや、筋の緊張による開口障害を緩和する装置
高周波治療器
顎関節部の痛みを緩和する装置
スプリント
顎(アゴ)の位置を調整したり、筋の緊張を取ったり、顎の関節円盤の位置を補正したりする装置
成長期の顎関節症について
近代化など社会の変化により、お子さんの生活習慣(環境)が変化してきています。近年、特に、先進国では、小学校~高校生の時、顎関節症を発するお子さんが増えています。
顎関節症の発生要因である「学校でのストレス」、「受験による生活習慣の変化」、「保護者の生活動態」などが、お子さんの発症数を増加させたと考えられています。
日本学校歯科医師会による、顎関節疾患に関する発現率調査では高校生の約5人に1人は、顎関節症をもっていると報告されています。
顎関節雑音 (音がする) |
疼痛 (痛みがある) |
顎関節雑音 疼痛 (音がする・痛みがある) |
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小学校高学年 | 4.2~7.0% | ~0.4% | 0% |
中学生 | 10.2~15.5% | 0.4~0.6% | 0.7~1.8% |
高校生 | 15.0~16.3% | 0.1~0.4% | 0.9~2.3% |
成長期に顎関節症を発症している場合、放置していても症状が自然消滅することもありますが、成人まで症状が継続することもあります。また、成長期の顎関節症は、重症化している場合は少ないですが、放置していると、顎(アゴ)の成長に悪影響が出るばかりでなく、成人まで症状が継続し、重症化してしまいます。
学齢期は、お子さんは成長期とも重なっているため顎関節の成長を踏まえた予防と治療が大切です。
お子様の顎関節に違和感が認められた場合、自己判断することなく、早期に専門機関の受診をおススメします。
日本矯正歯科学会の認定医、専門医、指導医である「あかつき矯正歯科クリニック」院長臼井は、歯列矯正のプロフェッショナルであると同時に、日本顎関節学会の専門医(No.166)でもあります。顎関節症でお悩みでしたら、当院までご相談下さい。
日本顎関節学会 専門医とは
下記の条件を満たし、認定審議会の審査に合格する必要があります。
(*日本顎関節学会 専門医制度暫定内規より抜粋)
- ・日本国歯科医師または医師の免許を有する者
- ・本学会に継続して5年以上の在籍期間があること
- ・顎関節症に関連する診療実績100例以上を報告すること
- ・顎関節症に関連する学術論文が3編以上あること
- ・顎関節症に関連する診査・診断について50単位以上を修めていること
- ・顎関節症に関連する診断・治療において100単位以上を修めていること